「おばあちゃんが認知症かもしれない」——そのとき、まず何をすればいい?
「おばあちゃんが認知症かもしれない」——そのとき、まず何をすればいい?

先日、こんな相談を受けた。
「おばあちゃんが認知症かもしれない。でも、どうアプローチしたらいいかわからない」
そうか。普通に生活していたら、わからんよな。
16年間、福祉の世界にいた私でも、最初はそう思う。知識がなければ、なおさらだ。
そもそも認知症って何?
認知症=「脳の細胞が少しずつ壊れていく病気」
老化による普通の物忘れとは違います。
普通の物忘れは「朝ごはん何食べたっけ?」と忘れても、思い出せます。でも認知症は「朝ごはんを食べたこと自体」を忘れてしまいます。
📌 出典:政府広報オンライン「知っておきたい認知症の基本」
こんな様子が続いたら要注意
家族のこんな変化、気づいていますか?
- 支払いができていない(公共料金の滞納、お釣りの計算ができないなど)
- 財布・通帳をなくす(しかも「誰かに盗まれた」と言い出すことも)
- いつもきれいだった家が散らかっている
- 同じ話を何度もする(本人は話したことを覚えていない)
「年のせいかな」と見過ごしがちです。でも早めに動くほど、対策できます。
まず、声を大にして伝えたい
一人で、もしくは家族内だけで悩まないでほしい。
介護業界に長年いて、介護に疲れて鬱になる家族、ネグレクトになってしまう家族——いろんなケースを見てきた。
支えている家族が元気じゃなきゃ、介護なんてできないから。
もう一つ。公共機関を頼ってほしい。 これが一番大事なことだ。
まず何からする?
お住まいの地域の「地域包括支援センター」を検索してほしい。
社会福祉士、ケアマネ、保健師など専門職が、今後の生活の立て方をサポートしてくれます。相談は無料で、内容が整理できていない段階でも利用できます。
まずは電話一本からでいい。開所時間は自治体によって異なるので、お住まいの市区町村のホームページで確認してください。
こんな悩みでも聞いてくれます。
- 家族が病院を拒否している
- 要介護認定を拒否している
- 些細なことで相談していいのか不安
どんな悩みでも大丈夫です。
注意点: 担当のセンターはお住まいの住所によって決まっています。必ずしも最寄りのセンターが担当とは限らないので、まずは市区町村に確認しましょう。
📌 出典:厚生労働省「地域包括支援センターについて」
流れをまとめると
まず全体の流れを把握しておきましょう。
① 地域包括支援センターに電話
↓
② ケアマネジャーを探してもらう
↓
③ 要介護認定の申請
↓
④ 暫定の認定が出たら介護サービス利用開始
それぞれ詳しく説明しますね。
② ケアマネジャーって何?
ケアマネ=「介護版・何でも屋さんの秘書」
たとえば、あなたが大きな病気になって入院したとします。退院後の生活、通院の段取り、家のサポート——一人でこれを全部考えるのは大変ですよね。
ケアマネはそれを全部代わりに考えてくれる人です。
「お母さんの状態だと、週3回ヘルパーさんに来てもらって、月曜はデイサービスがいいと思います」——そうやって、その人に合ったプランを組んでくれます。
- プランを組む:「月曜はデイサービス、水曜はヘルパーさん」とスケジュールを決めてくれます
- 手続きを代行する:介護の会社への連絡や契約を代わりに進めてくれます
- トラブルを解決する:「最近足が弱ってきた」「今のサービスが合わない」といった悩みに、いつでも相談に乗ってくれます
そして——相談料もプラン作成代も、完全に無料(0円)です。
③ 要介護認定って何?
要介護認定=「介護の免許証」みたいなもの
車を運転するには免許証が必要なように、介護サービスを利用するには「どのくらい介護が必要か」という公的な判断が必要です。
介護度は1〜5まであって、数字が大きいほど介護が必要な状態です。この認定が出ることで、国が定めた介護サービスを安く利用できるようになります。
📌 出典:厚生労働省「要介護認定について」
介護施設って、すぐ使えると思っていませんか?
「介護施設って、行けばすぐ使えるんでしょ?」
そう思っている方、実は多いんです。
でも実際は——ここまで多くの段階を踏まないといけない。
ね、大変でしょ。
だから早めに動いてほしいんです。「まだ大丈夫」と思っているうちに相談する。それが一番大切なことです。
一人で抱え込まないでほしい。
あなたが倒れたら、誰も守れないから。
まず電話一本。それだけでいい。
次回は「認知症の家族への接し方」について書きます。
このブログでは、防災士×介護士×農業修行中のママ目線で、しぶとく生き抜く知恵を発信しています。一緒に根っこを太くしていきましょう🌱
